ワインのティスティング

 

  お酒を味わうのは、お茶を味わうのと同じように、風月だけを感懐することであり、その奥深さが知らなくては、牛が水を飲んでいるのと同じです。

  情事の前に前戯が必要なのと同じように、お酒を味わう前にも見落としてはいけない動作が必要です。その目的は、人の心を高ぶらせる効果を上げ、もっと楽しませることです。通常ワインを味わう方法は視覚、臭覚及び味覚からの観察であり、お茶を味わうのとほぼ理屈が同じです。

  栓を抜いたあと、あるワインは花のように満開し、すぐに楽しむことができますが、あまり年分が短くて或いはタンニンが硬すぎるワインの場合、それを少し寝かせる必要があります。沈殿物の多い古酒の場合は、瓶を変える方式処理することができますが、香味が失わないためには、あまり長時間行わないほうがよいです。

  ワインの温度が非常に重要です。通常白ワインを味わう温度は10~16度、赤ワインの温度は白ワインより若干高い。甘酒の温度はもっと低くてもよい、発泡酒は通常7~9℃の間のほうが最適。ただし、シャンパンだけが例外で、低温で味わうと、きめ細かな風味がロックされて放出できなくなってしまいます。

  すべてが準備できて、後は飲むだけ。グラスがワインに対する影響は非常に重要です。どんなタイプのグラスを選ぶかは、ワインを味わう時に最も重要なポイントです。同じワインでも、形の違うグラスに注がれた時の香味もことなります。その風味はグラスの形で色んなスタイルで表現されます。グラスの直径、本体の長さ、開口部の幅、ひいてはグラスの厚さは、何れもワインの風味に微妙な影響を与えます。